Client: memex
Role: Graphic Design
Virtual世界で活躍する二人組音楽バンドmemexが活動3年目を迎えるにあたり、次なるステージへの一歩を踏み出すため、新しいアーティストロゴ(シンボル+タイポグラフィ)を制作しました。
以下に、お二方のロゴリリース配信で紹介していただいた、デザインの意図を解説したお手紙を掲載しておきます。
Twitter:
memex (@memex_am)
memex 2周年記念配信【#めめなま】
https://youtu.be/ihiZu4SJu_Q?t=605
デザインのポイント その①
memexだとわかる抽象的なシンボル
巷で見かけるアーティストのロゴは、名前を模したものがほとんどです。
抽象的なシンボルにしてしまうと、なんだかよくわからない、ということが起きがちだからでしょう。
名前自体もユニークなオリジナルの単語だったりして、情報としては複雑。
そのため、わかりやすさのために名前をそのままロゴにしているアーティストさんがほとんどです。
文字ではないシンボルを用いたロゴを持つアーティストさんって、意外とめずらしいんです。
けれど、ミステリアスな空気と、オルタナティブな音楽性を持ち、
人類未到の新しい領域へと挑戦していくmemexは、ある程度の“難解さ”があっても良いわけです。
むしろそのほうが、魅力的かもしれない。
知らない人が見ると、“図”としてメッセージを伝える。
“memex” と聞いてからよく眺めると、そこに “me me x” がぼんやりと存在している。
そんなデザインを考えました。
デザインのポイント その②
引きと寄りで見え方が変わる
シンボルのほうは、近づくと図のように見えますが、遠くから眺めると “X” の文字に見えます。
文字のほうも、遠くから眺めるとmemexと読めますが、近づくと図のように解釈ができるようになります。
まだ、memexと距離のある人は、memexの存在を知っていただき、そうしたらぜひmemexに近づいて、二人の表現の世界観に没入してもらいたいと思い、設計をしてみました。
デザインのポイント その③
多解釈可能なモチーフ
今回、いくつかのモチーフを基に制作を行いました。
これからのmemexの活動が多様であるのと同じように、たくさんの意味を込めたつもりです。
じっと見ていると、何かに見えてくることもあるかもしれません。
もしかしたら、このシンボルを思い出すようなかたちと、普段の暮らしのなかで出会う、そんな経験があったらいいな、と思ってデザインしています。
memexの活動が未知の可能性を私達に見せてくれるように、そこにはさまざまな解釈があっても良いはずだと思います。
ふとした瞬間に、異なる世界を接続するアーティスト=memexという存在が日常に染み出し、世界を見る眼を変えてくれる瞬間が訪れればいいなと思います。