バーチャル架空実在美少女ゲーム「凸凸デコレーション!!」は私たちに何を語っているか

2022/12/25

本記事はVRChatワールド「凸凸デコレーション!!」のネタバレを一部含んでいます。未プレイかつVRChatを遊ぶ環境をお持ちの方は、ぜひ事前にプレイすることをおすすめします。

なお、この記事はワールドの制作者様に事前の了承を一切得ていません。2000年代初頭、テキストサイトが隆盛を築いていた時代の末期、ギャルゲーや美少女ゲーム文化において、ファンによる好き勝手な論評がインターネットの個人サイトに出回っていました。それらは時には身勝手で、立場も弁えない悪辣さも供えていましたが、一方で、たしかにそこには、何の見返りもないユーザたちの純粋な熱意による、一切の制限のない、生の言論が横たわっていました。当記事は、「凸凸デコレーション!!」が“出ていたかもしれない”時代の慣習に基づき、いちユーザとしての感想を身勝手に記述し、ある種の布教活動としてインターネット上に公開するものです。

あの時、確かに僕の世界は、輝きに満ちていた──

この記事は「VRChatワールド探索部 Advent Calendar 2022」に参加しています。クリスマスにお送りする、25日目の記事です。今年も沢山の、VR世界におけるワールド探索の楽しさが詰まった珠玉の記事が揃っています。ぜひ年末年始にゆっくりとお楽しみください。

作品鑑賞としてのワールド探索

2022年12月現在、日々凄まじいペースでVirtual空間(主にVRSNS)のワールドは増え続けており、この1-2年でますます勢いが加速している。 新しいワールドが日々刻々と登場していく最中において、VRSNSを楽しむユーザにとっては、もはやワールド探索は一種の消費行動になりつつある。行きたい場所は毎日のように増え続けていくのに、可処分時間はあまりにも少ない。

アップロードされ続ける魅力的な世界をできる限り多く楽しみたいから、一つのワールドに滞在できる時間は自ずと減っていくことになる。慣れというのは恐ろしいもので、多くのワールドは一度限りの訪問で十分楽しんだと感じられるようになってくるし、反復して楽しむワールドは長時間の滞在用に設られたホームワールドなどに限られていく。

「消費が悪」というような話ではなく、これは単にデジタルコンテンツの性であるように思える。世界中のコンテンツをロケーションに縛られず、いつでも楽しむことができるというインターネットを介したVRの利点が、“仮想”の話ではなく現実味を帯びてきたという証拠でもあるだろう。

しかしそうした目まぐるしい流れの中において、ワールド制作の文化が広く深く成熟していくと共に、作品としての強度を持ったワールドもまた増加してきている。拙速にチラ見しただけで体験したことにしてしまうにはあまりにも惜しい、エネルギーのこもった作品たちが、同様にこの1-2年の間に数多く見え隠れしはじめている。

そうしたことをぼんやりと考えながら探索をしているとき、あるワールドに出会ってしまった。今日はその“作品”の話をしたい。

凸凸デコレーション!!

「 凸凸デコレーション!!」(通称ででで)とは、さらさ蓮華 (@sarasa_0218) さんが2022年11月12日に公開したVRChatワールドである。

センシティブ…人によってはセンシティブかもしれないが全年齢対象コンテンツである

VRChatワールドと言いつつも、なぜか「VRギャルゲの新しい形」「フルボイス」といった言葉が踊っているように、通常の3DVR空間があるだけのワールドではない。「凸凸デコレーション!!」という名称は、ワールドの名称であると同時に、ワールド内に存在している美少女ゲームのタイトルでもあるのだ。

そして、そのゲームは実際にワールド内にてプレイすることが可能である。この時点で何を言っているのかよくわからないという方もおられるかもしれない。VRSNSユーザ以外はリテラシー的に振り落とされてしまうかもしれないが、気にせず話を進める。

ワールドのDescription(説明)テキストにはこのような記載がある。

架空のギャルゲーを架空でなくした狂気のワールド。その狂気に触れてもあなたは存在を否定することが出来ますか?

要するにこれは「ゲーム内ゲームを冠したワールド」であるということだ。

作者は自身でこのワールドを「狂気」と表現しているが、実際に体験してみると、このワールドは「極めて綿密な計画」によって作られていることがよくわかる。作者は決して狂ってはおらず、極めて冷静に違いない。しかし冷静な頭がないと生み出せない完成度にも関わらず、異常な執着心がなければ完遂することのできない仕事でもある。この尋常ならざる熱量と冷静さとを兼ね備えているという点で、「狂気のワールド」という表現にはそれなりの納得感がある。

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さて、Virtual的な入れ子構造を採用したコンテンツ自体は、昨今そこまで珍しくはなくなってきた。「 凸凸デコレーション!!」(以下ででで)においても、ワールド体験自体が、同時にゲーム体験の一部にもなっているという、特殊な相互性・再帰性の構造を有した、ある種のメディアアート的な作品としても味わうことができる体験コンテンツとなっている。

作品のもつ構造のメタ的なメディアアート性と、Virtual世界で美少女ゲームが遊べてしまうという新規性、そしてVRでしかできないサプライズ演出の数々、これらが複雑に絡み合い、本作品の魅力を形成している。ここではその魅力について、いちユーザとしての視点から、オタクテキストを通じて語っていきたいと思う。

オタクが生きる部屋

ワールドに入ると、まず小さなベッドルームにスポーンする。オタクの部屋だ。極めて抽象化された、オタクイメージを模した部屋。社会的レガシーとなりつつあるかつてのオタクの歴史的イデアが、部屋に適度に充満している。壁一面にポスターが貼られ、抱き枕がベットに横たわり、着もしないフルカラープリントのTシャツがクローゼットの大部分を占領し、生活を彩っている……。

ドアを開けると、そこには一台のPCと、多くのギャルゲーグッズに囲まれた部屋が現れる。いわゆる「オタク部屋」だ。オタク部屋というのは、オタクが住んでいる部屋という意味ではなく、オタクが自分の趣味のためだけに用意した専用部屋のことである。

あまりに充実している。この充実し過ぎている空気感が、オタクのすごみのようなものを表現している。誰も止めることのできない欲望に包まれる感覚。もうこの部屋だけでお腹いっぱいになりそうだ。私はマウスを掴み、PCのデスクトップ画面に映る、小さな「凸凸デコレーション!!」のアイコンをクリックする。

ゲームが起動し、我々は「美少女ゲームを実行する世界」へと移動していく。

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昨今、ゲーム内ゲームの概念や、Virtual空間の入れ子構造を採用したコンテンツは珍しくなくなってきたと述べた。よく知られているのは、例えばどうぶつの森に登場するゲーム機(部屋に設置するとファミコンのエミューレータで遊ぶことができる)だったり、VRであれば「VirtualVirtualReality」あたりが有名どころだろう。

映画「Matrix」や「Inception」などで一躍有名になった入れ子構造は、近年メディアアートでも頻出テーマとなりつつあり、クリエーターがサプライズのためトンチを効かせるメソッドとしては一般化しつつあると言っても良い。

「ででで」も例に漏れず、このような入れ子構造を採用している。しかし実際に体験してみると、従来のコンテンツとは、どこかが大きく異なっているような、そんな独特な感覚を覚える。

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「ででで」ワールドの構造は、

  • ワールドのベースとなる空間であり仮想の現実としての「オタクの部屋」
  • 「凸凸デコレーション!!」のゲーム実行空間
  • 「 凸凸デコレーション!!」自体のコンテンツ内世界(2Dディスプレイ)
  • スペシャルコンテンツ空間
  • アチーブメントと報酬・クレジット空間

と極めて多層的であり、それぞれの空間が持つコンテンツの抽象度に応じて、行き来が可能な設計になっている。

本ワールドのメインコンテンツとして、ゲーム空間では、実際にゲームを遊ぶことができる。

システムのUIもノベルゲーに必要な最低限が実際に動作するように設計されているため、「ちょっと戻って今のセリフをもう一度聞きたい」といった操作も可能だ。完全に美少女ゲームを遊んでいる気分に浸れる。

内容的には、実はストーリーモードが存在しない。いわゆる「回想モード」だけが存在していて、このシーン回想の体験を通じて、我々はゲームを補間していくことになる。この面白さについては後述する。

そして、驚くべきは、なんとフルボイスであることだ。CVは浅見ゆい (@y_asm) さんが担当されており、双子のキャラクターの設定を活かし、見事に演じ分けている。何よりかわいい。萌える。ゲームシステム、イラスト、BGM、主題歌、キャラクターボイス、タイトルロゴ、グッズ、特典コンテンツ、初回限定版付録に至るまで、すべてが揃ってしまっている。どうしよう。

ゲームをプレイする

詳しくはプレイしていただきたいが、「 凸凸デコレーション!!」のゲーム内容に触れておく。

簡単なあらすじとしては、

金髪デコの双子の姉妹恵瑠(える)と愛依(あい)、その幼馴染である信(のぶ)が織りなす正統派学園純愛シミュレーションゲーム(非公式文)

といったものであり、ゲームシステムも標準的な画面のレイアウトを踏襲している。言い換えれば、オタクが知っている標準的な美少女ゲームがそこにある。

ゲームがVirtual空間内でプレイできてしまう時点で十分にすごいのだが、本作のすばらしいところは、そのメディア構成の独自性だろう。

2Dのゲーム画面がVR空間に堂々と座しているのである。

VRだからといって、立体化すれば良いという選択ではなく、美少女ゲームは美少女ゲームとしてそのままの形式で空間に存在しているのだ。巨大なゲーム画面を目の前にしてプレイしていくと、あたかもPCモニタにかじり付いて夢中になっているような感覚になってくる。たしかにPCの前に座り、2Dのモニタを通じて二次元の世界に没入する感覚は独特で、3Dにしたからといって得られるものではないのだ。そうしたことが、プレイしていくとまるで教育されるかのように、すんなりと理解できてしまう。

とはいえ、でででが特別なのは、美少女ゲームへのリスペクトだけではなく、その上でVRならではのサプライズ体験を高度に両立できているところだろう。

シーンに応じて部屋全体が変化する。それも単にアセットを置いただけの雰囲気作りのための空間に変わるのではなく、シチュエーションに応じてプロップ(小物)が作り込まれた部屋に切り替わっていく。さらに、空間を利用した、様々な趣向を凝らしたサプライズがユーザへと驚きを与えてくれるので、飽きることなくあっという間にすべてのシーンを体験し終わってしまう。

コンテンツ制作の世界においては、なぜか2Dの上位版が3Dであり、立体化して空間が与えられればリッチな体験になるという、無根拠な思想が横行しがちだ。しかし、真摯に2Dコンテンツにも3Dコンテンツにも良い部分を見出し、Virtual空間という新しいメディアの中で、どちらの良さも活かして高度に組み合わされた一つの回答が「ででで」にははっきりと提示されている。作り手にとっては多くのことを学べるコンテンツでもあるのだ。

制作の視点から

本作品でもう一つ着目すべきは、画像生成AIが用いられているという点である。それもちょっとした補助に用いているのではなく、ゲームのメインイラストをすべて画像生成AIで賄うという「狂気」である。

画像生成AIはNovelAIを用いているとのことだが、一見して統一感がありどれも魅力的なイラストに仕上がっている。明示しなければ、画像生成AIによる作品であるとはわからないかもしれない。

さらに凄まじいのは制作期間である。NovelAIのImageGeneration機能である「NovelAIDiffusion」がリリースされたのが10月3日である。

そして、「 凸凸デコレーション!!」のワールドが公開されたのが11月12日なのだ。もし仮に(これは勝手な想像なので事実とは異なるかもしれないが)、NovelAIのImage Generation機能のリリースから企画を開始していたとしたなら、およそ1ヶ月の間に、以下のタスクをすべてこなしたということになる。

  • シナリオ執筆
  • イラストレーションの制作
  • グラフィックデザイン
  • ゲームシステムの開発
  • VRChatワールドの制作
  • 声優のキャスティング・ボイス収録・編集・実装
  • 主題歌の発注・制作

誰がどうみても異常である。作者の高度な献身が窺えるが、しかしそれでも現実離れしすぎている。この事実からは、「画像生成AIが齎す制作への恩恵」がにわかに浮かび上がってくる。

実は、「ででで」ゲーム内の実績を達成することで、作者さんがどのようにして画像生成AIを制作に用いてきたかがわかるスペシャルコンテンツを閲覧できるようになる。画像生成AIで同じキャラクターを登場させるコンテンツを制作することの難しさなど、実践者でしか辿り着けない知見の宝庫となっている。たしかに画像生成AIは「簡単に絵が出せるツール」ではないことは、触ってみるとよくわかる事実である。画像生成AI自体の制御の難しさに加え、それをどう実際の制作で活用するかのバランス感覚についても、我々は学ぶところがあるかもしれない。

しかし、それでもなお考えなくてはいけないのは、画像生成AIなくしては、この作品は生み出されなかったであろうという当然の事実だ。

例えば、通常のイラストを外注する制作フローでは、1ヶ月では体験版すら作ることができないはずだ。もし、画像生成AIによって、制作者が外部発注のコミュニケーションコストを限りなく省略した状態を作り出すことに成功しており、イラストを自らディレクションし生成までを一貫して行える環境を活用した恩恵によって、この速度感でリリースを実現できているのだとしたなら、「ででで」は画像生成AIを用いてフルコンテンツを制作することの利点を世界に示した、突出した稀有な事例ということになる。そうだとしたなら、適切な評価とともに、日の目を浴びるべきだろう。

少なくとも、有用性を証明するには、あまりに十分で魅力のある参考事例に仕上がっている。

メディアアートとしての「ででで」

さて、ででではそれ自体が突出したワールドであることは書いてきたとおりだが、さらに楽しい読み解きができる作品でもある。

画像生成AIはその仕組み上、ディテールを狙って描くことが難しいとされる。指が6本になったりするのは、AIは人体の構造を知っているわけではなく、画像の中にある「指らしさ」「手らしさ」の評価しか行うことができないためで、一枚のノイズ画像から「それらしい像」を生み出す試行を繰り返すことで、最終的な画像を生み出している、という仕組みによるものだ。 つまり、「不完全だがそれらしさを有するイメージ」を生成することで、「実質的に完全なイメージ」を取り出す、という考え方によって成り立っている。

この構造、なんとなく何かに似ていないだろうか?

前述したように、「凸凸デコレーション!!」は、回想モードしか存在しないゲームである。それぞれのシーンにおいて、メインストーリーやフラグを、あたかもリバースエンジニアリングのような思考プロセスをユーザに無意識的に強制することにより想起させ、ゲーム自体の実在性を高めている。つまり言い換えると、「凸凸デコレーション!!」は「不完全だが美少女ゲームらしさを有するイメージ」を我々に与えている、と捉えることができる。

これは画像生成AIの構造と似ていないだろうか?

作者が意図したかどうかに関わらず、本作品はワールドやゲーム内空間の構造あらゆる地点において、こうした画像生成AI的な、群像としての、それらしさを演出する要素がひたすらに詰め込まれている。ワールドを体験するユーザはそれらのイメージを足し合わせ、架空の美少女ゲームの「実質的に完全なイメージ」を実在させているのである。

別の見方をするなら、我々がオタク的集合的無意識として持つ共通化されたイメージやコンテクスト、リテラシー(あるある)を、一意の特徴量として参照先として指定し、それらしいと思われる要素を組み合わせ、評価器(ユーザの認識)を高度にハックする活動であるとも捉えることができる。驚くべきメタ構造が実現されてしまっている。

群像としての美少女ゲーム

「ででで」ワールドを体験し、徐々にゲームの実在感が高まってくるにつれ、ふと「本物とはなんだろうか?」という疑問が頭をよぎる。作者はこれを「架空のギャルゲーを架空でなくした」と表現していた。たしかに架空ではない。ゲームはそこに “構造的に実在” しているのだ。

未来を示した怪作

新しい分業体制による、常識を超えたラピッドな開発。イメージの群像的な構造としてのコンテンツ体験。2D美少女ゲームへの愛が生んだ 、Virtual空間で味わうVRらしい新規性。主たる要素の不足を、増補的な要素で補っていく高度に統合的なバランス感覚。現代的なアチーブメント(実績)を用いたワールド体験設計。メディアアート的な読み解きの可能性と余白。etc…

これらすべてが脅威のバランスで成り立ち、現在とはわずかに異なる、未来を示したコンテンツ体験。それが私が「 凸凸デコレーション!!」という作品から感じたことだ。もちろん人によって受け取り方は異なるだろうが、これは単なるメタフィクショナルな構造を有したアート作品などではない。すべてのシーン・空間に等しく重さがあり、美少女ゲーム自体のみならず、「美少女ゲームを体験する人生そのものの体験」を、その場に再現させている極めて完成度の高い作品である。個人的には、できれば、適切な場で評価が行われてほしいと願っている。

もちろん、難しいことを考えず、シンプルにゲームとして楽しむこともできる。主題歌は作品によくマッチしており、何度も聴きたくなるし、ヒロインも魅力的で、本編をプレイしたい欲求に駆られる。

繰り返しにはなるけれど、この記事を読んでいただいた方は、おそらくすでにプレイされている向きが多いかもしれないが、まだ未プレイの方がおられたら、ぜひプレイしていただきたい。

それと折角なら、できれば2度訪れてみてほしい。1回はみんなでわちゃわちゃプレイして、もう1回はじっくりとすべてのシーンを味わうというのがおすすめ。順番はどちらが先でも大丈夫だと思う。一緒に行って会話をすることで、同じゲームをプレイした「同士」ができるので、オタクコミュニティの感情が疑似体験できるので良い。

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最後に、VRChatワールドは、いつ消えてもおかしくない存在です。商業的な目的があるわけではないため、保守がされなければ、些細な理由で消えてしまうことなどよくあるわけです。だからこそ、少しでも興味が生まれたなら、いつか行こうと思わず、明日にでも、今すぐにでも、ワールド探索に行くことをおすすめしたいです。というご高説を考えてみましたが、要するに言いたいことは、「凸凸デコレーション!!」に行ってみてほしいということです。


ちなみに、作者さんの新しいワールドでは、愛依ルートの追加シナリオが楽しめます。凸凸オルタナティブたのしみですね

同作者さんのNovelAIのギャラリーワールドもあります。でででのメイキングと、金髪凸への愛情が伝わってくるワールドです。

SRS Gallery Side A ~NovelAI~
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_240b9b11-2ceb-4f08-916e-e3678f04bd5a

謝辞

尋常ならざる驚きを備えたすばらしい作品を無償にて制作・公開されている作者さま(さらさ蓮華さん)に、お礼とお詫びを申し上げます。

2022年12月25日
sabakichi記(@knshtyk)
(恵瑠幸せになってくれ)